焼きなまし

2021.06.09
皆さん、こんにちは。
焼入れ・焼き戻しと来まして、続いては、“焼きなまし(焼鈍)”について、ご紹介致します。
焼きなましって何でしょう。もしかしたら、馴染みの無い方もいらっしゃるかも知れませんよね。
簡単に言ってしまいますと、鋼を柔らかくして加工しやすくする事なんです。
また鋼の組織を均一にする役割もあります。

鋼材は素材のままだと組織や硬さが不均一である場合もあり、
機械加工に適さなかったり、加工ムラが生じる一因となります。
さらに加工の際に、曲り・反りが発生したり、焼入れした場合の硬さにもバラつきが生じたりする事もあります。
つまり、素材の欠陥と加工中の欠陥(鋼の欠陥)を改善する為に用いられる処理となります。

焼きなましには、以下の種類があります。
・低温での応力除去焼きなまし
・炭化物を球状化する球状化焼きなまし
・組織制御の為の完全焼きなまし
・等温変態を促進する等温変態焼きなまし
・不純物を拡散する拡散焼きなまし

目的に合わせた温度で焼きなましを行う事で、様々な性質改善が実現可能です。
少しづつではありますが、この“つぶやき”を通じて、ご紹介していきますので、宜しくお願い致します。

(Y.S.)


日常のつぶやきは @ShinwaHT にて。
#火曜日は熱処理の日 #金曜日は金属の日