表面熱処理の種類と特徴 その壱

2022.06.21
全国熱処理ファンのみなさん、こんにちは。
今回は表面熱処理の種類と特徴について、ご紹介したいと思います。

熱処理には、鋼材全体を改質する一般熱処理(焼き入れ、焼き戻し、焼ならし、焼きなまし)と、
表面のみ改質する表面熱処理があります。
表面熱処理は、素材の表面の組織のみを変化させ、全体の性質は確保したまま
表面を改質する非常に優れた熱処理方法です。

表面熱処理には、表面硬化処理、表面強化処理及び表面改質があります。
表面硬化処理は、大きく分けて表面焼入れと浸炭焼入れの2種類があります。
表面焼入れは、鋼材の表面だけをオーステナイトに変態する温度以上に加熱し、冷却する方法です。
一般熱処理の様に、鋼材全体を加熱するわけでは無い為、内部の温度は上がらず、
表面だけ硬化して、内部は靱性のある組織のままにする事が出来ます。
その後、焼き戻しを行い、表面硬度を調整します。
浸炭焼入れは、浸炭処理で表層の炭素濃度を上昇させた後、表面焼入れを行う方法です。

おっと、あっという間にお時間が来てしまいました。
次回は、表面強化処理と表面改質について、ご紹介したいと思います。
“形あるものの未来を変える”
これからも宜しくご愛顧の程、お願い致します。
それでは、また!!

(Y.S.)


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#火曜日は熱処理の日 #金曜日は金属の日