色々な場面での「急冷」

2023.07.03
暑くなってきましたね!!
家に帰ってすぐビール!!! って方も多いでしょう。
この時期、缶ビールが冷えていなかったらどうしますか?
早く飲みたいからといって、冷凍庫で“急冷”するのは危険!!
ビールは、炭酸ガスが入っていますので、破裂する恐れがあります。
氷水に塩を入れ、缶を横にしてクルクル回すと、アッという間に冷たくなります。
キンキンのビールを飲みたい方は、ぜひ一度お試しください。

私達は仕事柄、業務中や日常生活で火傷をすることがあります。
そんな時は、すぐに流水で“急冷”し、広がりを抑えます。
冷たいからと言って氷で冷やすのは、皮膚にくっついてしまうので良くありません。
火傷は、皮膚の一部に熱が加わり、皮膚の奥へ広く広がっていきます。
放置しておくと重症化するので、皮膚に与えられた熱が広がる前に取り除く事が重要です。

最後に、大事な金属熱処理のお話…..
鋼を加熱した後、“急冷”をし、マルテンサイトという組織に変態させる事を焼入れと言います。
冷却速度が遅いと、パーライトという組織が生じ、硬さが得られなくなります。
鋼材をムラなく早く冷やすためには、形状や鋼種を考慮し、最適な冷却方法を選択すること、
冷却媒体の温度を均一に保つこと等が重要となります。
焼入れ作業の中で、加熱保持に比べると冷却の時間は一瞬ですが、この一瞬の技術が
焼入れの品質に大きく影響します。
カッチカチで強靭な硬さを得たい方は、是非、伸和熱処理にご相談ください。

(M.K.)


日常のつぶやきは @ShinwaHT にて。
#火曜日は熱処理の日 #金曜日は金属の日